脈診流経絡治療法の特徴
一人ひとりにぴったりの治療
脈診流は、症状に合った経穴(ツボ)を刺激するだけの治療ではありません。
治療中に何度も患者さんの脈を確認することで、
身体全体の状態、経絡(生命を司る「気」の通り道)の弱い部分を発見し、一人ひとりにぴったりの治療をおこないます。
近年では、はり灸にホットパック、パルス、マッサージを併用する鍼灸院もありますが、
当院は脈診流専門ですので、脈の確認とはり灸のみの施術をおこなっています。
もっともソフトな「はり治療」
脈診流のはり、灸は「いつの間に!?」と思うほど、さりげないもの。
はり治療で一番やさしい脈診流です。
現代病にも効果的
脈診流は、経絡を調整することで、「病気ではないが身体の調子が悪い」というような、現代的な多くの症状に効果を発揮します。
身体だけでなく「こころ」にも働きかける
経絡を調整することで、その人の持つこころの動きのクセを整えます。
だから、通常のはり治療で扱えない、うつやパニック症状に対応できます。
ストレスの多い生活でも、ストレスに対応できる身体に導きます。
脈診流治療法の歴史
脈診流治療法とは、三千年前に中国で発生し六世紀に日本に伝わった はり灸 治療が、日本独自の発展をしたものを指します。
江戸時代には、治療手段として広く定着しました。
徳川将軍も、鍼(はり)医に、脈を診てもらっており、5代将軍綱吉をはり 灸で治療した「杉山和一」が、家屋敷を賜り、関東総検校(業界の関東元締め) になった史実があります。はり灸治療が、いかに浸透していたかが窺えます。
逆に、明治時代には、政府の西洋医学重視により、はり灸などの東洋医学(経験 医学)は軽視されるようになりました。
西洋医学の、理論に基づいて身体の不調な個所を投薬と手術で治療するスタイル が、東洋医学の、経験に基づいて身体全体のバランスを整えて治療するスタイル よりも理解しやすかったからかも知れません。
しかし、はり灸などの東洋医学は、決して効果のない治療方法ではありません。
西洋医学の観点からも、効果が認められるという見解が主流になりつつあり、 その効果が再認識されています。
1996年には、WHO(世界保健機関)が、はり灸治療が43種類の疾患に適応す るという草案を発表し、1996年には、さらに適応する疾患を6種類追加していま す。
1997年には、世界最大の医学研究所である米国のNIH(米国国立衛生研究所) が、はり治療の根拠である「気」の存在は分からなかったが、その効果を認める という報告をしています。
現在、はり灸治療の効果として科学的に解明されているのは、脳内物質エンドル フィンが分泌されることによる鎮痛作用、内臓などの自律神経の調整作用、血液の 循環をよくする作用、白血球の増加による免疫力が向上する作用、などです。